質量分析解析用サンプル調整ガイドライン
注)質量分析を行なうに当たり、ケラチン類のコンタミネーションが大きな問題となります。サンプル調整の際には、決してケラチン類が混入しないようにご注意ください。

■ゲルスポットからのサンプルをご送付いただく場合
1. 還元化とアルキル化
ゲルスポットからのサンプルをMALDI-MSやNanoLC-ESI-MSにて解析するは、タンパク質の還元化とアルキル化が成されていることが肝心です。もし成されていない場合は、当方にてインゲル還元化とアルキル化処理を行ないます。この場合は別途サービス料金が加算されます。
ゲル電気泳動(IEF)に先立ち行なうサンプルの還元化とアルキル化手順は、

手順1. TBPとアクリルアミドを用いる場合
1. 7M尿素、2Mチオ尿素、20mM Tris、4%Chapsによりタンパク質濃度が1-5mg/mLになるように溶解する。
2. 還元剤TBPを5mMになるように加える。
3. アルキル化剤アクリルアミドを10mMになるように加える。
4. 室温にて60-90分間放置する。

手順2. DTTとヨウ化アセトアミドを用いる場合
1. 7M尿素、2Mチオ尿素、20mM Tris、4%Chapsによりタンパク質濃度が1-5mg/mLになるように溶解する。
2. 還元剤DTTを100mMになるように加える。
3. アルキル化ヨウ化アセトアミドを15mMになるように加える。
4. 遮光し室温にて60分間放置する。

2. ゲル染色
ゲル染色は、CBB G250、R250、Sypro Ruby、LAVA Purpleの使用を推奨しています。ゲル断片からの脱色は必要ありません。但し銀染色の場合はMSデータが取れませんので、銀染色を脱色してからサンプルをご送付ください。

3. ゲルカット
ゲルバンドやスポットを注意深くカットしてください。1mm3程度の大きさが、その後の処理工程で最も扱いやすい大きさです。

4. サンプルバイアル
カットしたゲルプラグはエッペンドルフチューブに入れ、内容を記載しシールしてください。

5. 送 付
郵送される場合は室温で大丈夫です。

■固形サンプルをご送付いただく場合
1. 塩類や界面活性剤が含まれていないようにしてください。
2. ホールタンパク質解析の場合は純度が90%以上で100μg以上であるようにしてください。
3. サンプルバイアルに内容の記載をし、シールしてください。
4. 固形サンプルは室温で郵送していただいて大丈夫です。

■液状サンプルをご送付いただく場合
1. タンパク質は液体中では不安定ですから、原則として液状サンプルはなるべく避けてください。
  どうしても液状である場合は、冷凍してドライアイスと一緒に送付してください。
2. ホールタンパク質解析の場合は20μg/mL以上の濃度としてください。
3. 塩類の混入濃度は5mM以下とし、界面活性剤は除去してください。溶媒に関する成分情報を記載してください。
4. サンプルバイアルに内容の記載をし、シールしてください。

■サンプルの送付に関する認可
日本からサンプルを送付する場合は、オーストラリア検疫ガイドラインに沿った書類への記入と推奨輸送業者への送付委託が必要となりますので、弊社にご相談ください。

■病原性
サンプルの病原性についての情報を明記してください。明記が無い場合は病原性があるものとして取り扱いいたします。